2012年5月12日土曜日

DTC P1133またはP1153 For Engine


DTC P1133:DTC P1153

回路の概要

ヒーテッドO2センサ(HO2S)は、フューエル・コントロー

ルおよびキャタリスト下流の監視に使用されます。 各HO2S

は、周囲の空気の酸素含有量とエキゾーストを流れる空気

の酸素含有量を比較します。 HO2Sが正確な電圧信号を

供給するには、作動温度に到達している必要があります。

HO2S内のヒータ・エレメントによって、センサが作動温度

まで到達するのに要する時間を最小限に短縮します。 パ

ワートレイン・コントロール・モジュール(PCM)は、HO2S

に約450 mVのリファレンス(バイアス)電圧を供給します。

エンジンが始動したとき、PCMは開ループで作動してHO2S

の電圧信号を無視します。 作動温度に到達して閉ループ

状態になると、HO2Sは、バイアス電圧を境界にして0-

1,000 mVの範囲で上下に変動する電圧を発生します。

HO2Sの電圧が高い場合にはエキゾースト・ストリームが

リッチ状態であることを示し、HO2S電圧が低い場合にはエ

キゾースト・ストリームがリーン状態であることを示します。

この診断は、イグニッション・サイクル1回につき1度の

み実行されます。 PCMは、リッチからリーンおよびリーン

からリッチへの移行回数を監視します。 移行回数が規定

値より少ないのをPCMが検出すると、HO2Sバンク 1セン

サ 1の場合はDTC P1133が、HO2Sバンク 2センサ 1の

場合はDTC P1153がセットされます。

DTCの作動条件

•DTC P0101、P0102、P0103、P0106、P0107、P0108、

P0112、P0113、P0116、P0117、P0118、P0121、P0122、

P0123、P0131、P0132、P0134、P0135、P0151、P0152、

P0154、P0155、P0200、P0300、P0442、P0446、P0452、

P0453、P0455、P0496がセットされていない。

•[ECTセンサ]・パラメータが、60°C(140°F)を超えている。
•[EVAPパージ・ソレノイド要求] パラメータが、1 パーセ

ントを超えている。

•[MAFセンサ] パラメータが、20-55 g/sの間にある。
•[エンジン回転数] パラメータが、1,200-3,000 RPMの間

にある。

•[TPセンサ] パラメータが、5-パーセントを超えている。
•[ループ・ステータス] パラメータが閉じている。
•[イグニッション 1信号] パラメータが、10-18 Vの間にあ

る。

•[フューエル・タンク・レベル残量] パラメータが、10 パー

セントを超えている。


GMC 2500が組み込まれている場所

•[エンジン作動時間] パラメータが、160 秒を超えている。
•上記の各条件を満たした状態が、100 秒間継続する。

本DTCがセットされる条件

不具合のあるHO2Sの、リーンからリッチまたはリッチから

リーンへの移行回数が、較正値より少ないことをPCMが

検出した。

本DTCがセットされたときの動作

•2回目の連続したイグニッション・サイクルで、診断を実

行し不合格になった場合、コントロール・モジュールが

マルチファンクション・インジケータ・ランプ(MIL)を点

灯させる。

•コントロール・モジュールは、診断が不合格になった時

点の作動状態を記録する。 1回目の診断が不合格に

なった場合、コントロール・モジュールはこの情報を [

フェイラー・レコード] に保存する。 2回目の連続したイ

グニッション・サイクルで診断が不合格になった場合、

コントロール・モジュールは不合格になった時点の作動

状態を記録する。 コントロール・モジュールは、[フリー

ズ・フレーム] に作動状態を書き込み、[フェイラー・レ

コード] を更新する。

本MIL/DTCを消去するための条件

•3 回の連続したイグニッション・サイクルで診断を実行し

合格した場合は、コントロール・モジュールがマルチファ

ンクション・インジケータ・ランプ(MIL)を消灯させる。

•診断が実行され合格すると、前回のテストで不合格に

なった現行のDTCは消去される。

•連続した40 回の暖機サイクルで、この診断またはその

他のエミッション関連の診断によって不具合が報告され

ない場合、履歴DTCは消去される。

•スキャン・ツールでMILおよびDTCを消去する。

テスト概要

以下の数字は診断チャートのステップ番号に対応していま

す。

2:

電圧が規定値よりも大きく上下に変動している場合、不具

合は存在しない。

5-726エンジン・コントロール - 4.3L

5章 エンジン

ステップ

処置

数値

はい

いいえ

参照配線図: エンジン・コントロ-ル配線図

参照コネクタ端面図: エンジン・コントロ-ル・コネクタ端面図またはパワ-トレイン・コントロ-ル・モジュ-ル

(PCM)コネクタ端面図

1

「診断システム・チェック - エンジン・コントロール」を実行

したか?

ステップ 2へ

進む。

診断システ


ショックアブソーバreveiw

ム・チェック -

エンジン・コン

トロールへ進

む。

2

1.エンジンを始動する。

2.エンジンが作動温度に到達するまで待つ。 スキャン・

ツール・データ一覧表を参照。

3.エンジンを1,500 RPMで30 秒間作動させる。

4.スキャン・ツールを使用して、不具合のあるヒーテッド

O2センサ(HO2S)の電圧パラメータを確認する。

HO2Sの電圧パラメータは、規定範囲よりも大きく上下に変

動しているか?

250-625 mV

ステップ 3へ

進む。

ステップ 4へ

進む。

3

1.このDTCの [フリーズ・フレーム/フェイラー・レコー

ド] を確認する。

2.イグニッションを30 秒間OFFにする。

3.エンジンを始動する。

4.「DTCの作動条件」の範囲内で車両を作動させる。 [

フリーズ・フレーム/フェイラー・レコード] で確認した

条件の範囲内で車両を作動させてもよい。

このイグニッションで、同じDTCがセットされたか?

ステップ 4へ

進む。

断続的な不具

合へ進む。

4

1.イグニッションをOFFにする。

2.不具合のあるHO2Sを切り離す。

3.エンジンを停止した状態で、イグニッションをONにす

る。

4.スキャン・ツールを使用して、HO2Sの電圧パラメータ

を確認する。

HO2Sの電圧パラメータは規定値より低いか?

100 mV

ステップ 6へ

進む。

ステップ 5へ

進む。

5

1.エンジン・ハーネス側にあるHO2Sハーネス・コネクタ

の高信号回路と良好なアースの間に、3Aヒューズ付き

ジャンパ・ワイヤを接続する。

2.スキャン・ツールを使用して、HO2Sの電圧パラメータ

を確認する。

HO2Sの電圧パラメータは規定値より低いか?

100 mV

ステップ 8へ

進む。

ステップ 7へ

進む。

6

HO2Sの高信号回路に、HO2S低信号回路へのショートが

ないかテストする。 「ワイヤリング・システム」の回路のテ

ストおよびワイヤの修理を参照。

不具合を発見して修正したか?

ステップ 14へ

進む。

ステップ 11へ

進む。

7

HO2Sの高信号回路に、断線または抵抗過大がないかテ

ストする。 「ワイヤリング・システム」の回路のテストおよ

びワイヤの修理を参照。

不具合を発見して修正したか?


トランスミッション流体2002トヨタカムリを確認する方法

ステップ 14へ

進む。

ステップ 11へ

進む。

5章 エンジン

エンジン・コントロール - 4.3L5-727

8

1.前のステップで取り付けたジャンパ・ワイヤを取り外

す。

2.エンジン・ハーネス側にあるHO2Sハーネス・コネクタ

の高信号回路と、同じくエンジン・ハーネス側にある

HO2Sハーネス・コネクタの低信号回路の間に、3A

ヒューズ付きジャンパ・ワイヤを接続する。

3.スキャン・ツールを使用して、HO2Sの電圧パラメータ

を確認する。

HO2Sの電圧パラメータは規定値より低いか?

100 mV

ステップ 10へ

進む。

ステップ 9へ

進む。

9

HO2Sの低信号回路に、断線または抵抗過大がないかテ

ストする。 「ワイヤリング・システム」の回路のテストおよ

びワイヤの修理を参照。

不具合を発見して修正したか?

ステップ 14へ

進む。

ステップ 11へ

進む。

10

HO2Sに、端子のショートおよび接続不良がないかテストす

る。 「ワイヤリング・システム」の断続および接続不良の

テストおよびコネクタの修理を参照。

不具合を発見して修正したか?

ステップ 14へ

進む。

ステップ 12へ

進む。

11

パワートレイン・コントロール・モジュール(PCM)に、端

子のショートおよび接続不良がないかテストする。 「ワイヤ

リング・システム」の断続および接続不良のテストおよび

コネクタの修理を参照。

不具合を発見して修正したか?

ステップ 14へ

進む。

ステップ 13へ

進む。

12

注意:

「警告および注意」のヒーテッドO2センサのシリコン

汚染に関する注意を参照。

重要:

HO2Sが、汚れによって損傷する場合がある。 HO2S

を交換する前に、以下の汚染源がないか点検する:

•シリコンによって汚染されたHO2S
•フューエルの汚れ―フューエル内のアルコール/汚れの

診断(専用工具なし) フューエル内のアルコール/汚れ

の診断(専用工具使用)を参照。

•エンジン・オイルの消費―「エンジン・メカニカル」の

オイル消費量の診断を参照。

•エンジン・クーラントの消費―「エンジン・クーリング」

のクーラントの喪失を参照。


不具合のあるHO2Sを交換する。 ヒーテッドO2センサ

(HO2S)の交換 バンク1センサ1またはヒーテッドO2セン

サ(HO2S)の交換 バンク2センサ1を参照。

交換が終了したか?

ステップ 14へ

進む。

13

PCMを交換する。 パワートレイン・コントロール・モジュー

ル(PCM)の交換を参照。

交換が終了したか?

ステップ 14へ

進む。

ステップ

処置

数値

はい

いいえ

5-728エンジン・コントロール - 4.3L

5章 エンジン

14

1.スキャン・ツールを使用して、DTCを消去する。

2.イグニッションを30 秒間OFFにする。

3.エンジンを始動する。

4.「DTCの作動条件」の範囲内で車両を作動させる。 [

フリーズ・フレーム/フェイラー・レコード] で確認した

条件の範囲内で車両を作動させてもよい。

このイグニッションで、同じDTCがセットされたか?

ステップ 2へ

進む。

ステップ 15へ

進む。

15

スキャン・ツールを使用して、[情報の読み取り] を確認

する。

まだ診断していないDTCがあるか?

故障診断コー

ド(DTC)一

覧表へ進む。

システムは正

常。

ステップ

処置

数値

はい

いいえ

5章 エンジン

エンジン・コントロール - 4.3L5-729

診断情報および手順



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